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このペ−ジは、専門的内容を記載しています。 あえて、シ−クレットにしています。
悲観的内容も含まれていますので、気が進まない方は、ご覧にならない事を、お勧めします。
また、インタ−ネット上で調べた内容や公開されている内容を、参考にしています。公開の中止の要求があった場合掲
載を中止することがあります。

腎悪性腫瘍について解説。
腎細胞癌,グラビッツ腫瘍 renal cell carcinoma,Grawitz's tumor 

概念 
近位尿細管上皮細胞に由来する上皮性の悪性腫瘍(腺癌)である。腎臓から発生する腫瘍のなかで最多である。 
喫煙する晩年男性に多く発生し、血行性に肺・肝臓・骨・脳に転移することが多い特徴をもつ。 IL-6などの炎症性のサ
イトカインやPTHrPなどのホルモン様物質を産生する点も特徴的。

原因
喫煙が危険因子となるほか、後天性嚢胞腎を母地として発生することがある。 遺伝子上は、3p14-26領域の変異
認められ、von Hippel-Lindau病との合併と関係していると考えられている。 かなりの確立で、親族親類にも、同様に腎
細胞癌が見られることがあり、遺伝的要素が含まれる。

病態生理 (病気の進行過程)
血管に富み、隣接臓器に浸潤するほか、腎静脈を介して下大静脈に浸潤することもある。 遠隔転移としては肺が最多
であり、骨転移がこれに続く。腎静脈を経由して全身へ波及、脳へ転移も見られる。 

検査所見 
播種を防ぐために針生検は実施せずに、もっぱら画像検査で診断を行なう。 なお腎盂腫瘍と異なり、腎細胞癌では尿
細胞診での陽性率は低い。 

病理所見 
肉眼所見 
病巣に出血・壊死が見られ、嚢胞状を呈する 
病巣は腎臓の一極に限局する 
悪性でありながら周囲との境界が明瞭
腫瘍細胞は索状あるいは胞巣状に配列する 
腫瘍細胞のタイプ 
淡明細胞型 clear cell type
もっとも多いタイプで、淡明で豊富な胞体をもつ腫瘍細胞が胞巣状に配列する。 

顆粒細胞型 granular cell 
治療 
放射線感受性が低く、化学療法にも抵抗するため、原則として手術による腫瘍摘出しかない。 

外科療法 
腎摘出術を行なう。この際に血行性播種を防ぐためにまず腎茎部の動静脈を結紮する。 

免疫療法 
インターフェロン療法や IL-2 が効果がある場合もあり、主に進行例に対して外科療法に併用される。 

化学療法
有効性は極めて低く、日本では未承認薬で保険適用外、フロクスウリジン、ビンブラスチン、プロゲスチン、FUDR注
入、フルオロウラシルなどがある。ビンブラスチンの有効性15%
保険適応、インタ−ロイキン、インターフェロンα 効果は低く全体の15%に進行が止まり、縮小については10%以下の
結果。消滅については認められなかった。

予後
5年生存 (T1)88〜100% (T2〜T3a)60% (starg Vb) 15〜20% (遠隔転移)0〜20%
T1時、予後結果から早期発見が必要。ただし、自覚症状がなくかなり進行が進んでから発見される可能性が高く予後
不良。

インタ−フェロンによる、癌進行について
INF-αはその名の通りがん細胞を殺す作用があるのですが、大量に産生されると悪液質の原因となったり、腫瘍血
管の新生を刺激する結果になる。悪液質(cachexia, カヘキシー)とは、慢性疾患の経過中に起こる主として栄養失
調に基づく病的な全身の衰弱状態で、全身衰弱、羸痩(るいそう)、眼瞼や下腿の浮腫、貧血による皮膚蒼白など
の症状を呈します
進行がんによる悪液質の場合、がんは宿主を無視して増殖するため体に必要な栄養素を奪い取り、これに加えてがん
細胞の増殖や転移による各種臓器の破壊や機械的圧迫などが生じたり、がん組織から特殊な毒作用を有する物質(ト
キソホルモン)が遊離して生体に悪影響を及ぼす等により宿主を死に至らしめます。この過程における全身の不良な
状態をがん性悪液質と言います。INF-αによる効果が認められない場合、中止する事も検討したほうが良い。

医療関係者ように、作成された資料を基に記載。もちろん、専門家ではありませんので内容については、専門家へご
確認願います。





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